【初心者向け】LAN配線工事のやり方、費用について解説
自宅でリモートワークをしたり、インターネットをしたりする際に欠かせないのがLANです。自宅のみならず企業においてもLAN無しでは業務が成り立たなくなっています。
LANを使用するためにはLANの配線工事が必要となります。
しかし、実際にLANの配線工事を行う際には、
・何をしたらいいんだろう?
・自分でできるのだろうか?
・どのぐらい費用がかかるのだろうか?
こうした悩みが出てくるのではないでしょうか。
そこで、本記事では
・LAN配線工事の実施者
・LAN配線工事の流れ
・LAN配線工事にかかる費用
について解説します。
この記事を読むことでLAN配線工事に関する基礎的な知識を身につけることができます。LANの配線を行う場合、自分でできるのか、それとも業者に依頼した方がよいのか、こうした点について考える参考にしてください。
LAN配線工事の実施者
LAN配線工事を始めるにあたり、まず誰が実施するのか考える必要があります。つまり、自分で作業を行うのか、業者に依頼するのか、いずれかの選択をしなければなりません。
それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
自分で配線工事を行う
配線工事を自分で行う場合、費用を安く抑えることができるというメリットがあります。しかしながら、工事自体は自分で行う必要があるため、手間がかかるという点がデメリットです。
専門的な知識が必要となる他、電気配線に関する作業に関しては資格を持っていないと工事ができません。
業者に配線工事を依頼する
業者に依頼する場合、費用がかかる点がデメリットとなりますが、一方で専門的な知識が不要、電気配線に関する作業も任せられるといったメリットがあります。
何より作業そのものに手間がかからず、安全かつ確実に作業を実施することができる点は大きなメリットとなります。
LAN配線工事の流れ
LAN配線工事の流れは以下のとおりです。
・計画作成
・現状確認
・配線設計
・部材調達
・配線工事
・疎通確認
この流れは自分で作業を行う場合でも、業者が作業を行う場合でも変わりません。
それぞれの作業について解説します。
計画作成
まず、LANの配線工事を行う前に計画を立てる必要があります。
具体的には、
・どこに配線を行うのか
・有線LANにするのか無線LANにするのか
・同時接続台数は何台になるのか
このような点について事前に決める必要があります。
しっかりとした計画を立てない場合、作業中に想定外の事態が発生したり、必要な部材が足りなくなったり、こういったトラブルが発生する恐れがあります。
現状確認
計画を立てた後、現状確認を行います。
現状確認の際には、
・配管はどうなっているのか(配管の有無)
・配管内部の引き込み線の状況
・LAN配線はどのぐらいの長さになるのか
・引き込み先の部屋の状況
・引き込み先の終端部分がどうなっているのか
このような点について確認します。
配線設計
現状把握によって得られた情報をもとに、配線の設計を行います。
具体的には
・建物の中のどこに配線を引き回すのか
・引き込み先の終端部分との接続はどのように行うのか
・各部屋、居室の中の配線はどうするのか
このような点について設計を行います。
部材調達
設計が完了した後、必要な部材を調達します。
具体的には、
・必要な長さのケーブル
・終端部分
・ルーター
・HUB
こういったものが該当します。
場合によっては配管なども調達する必要があります。さらに、工事を行う際の工具の調達も必要です。
部材は電気店、ホームセンターで調達が可能です。業者に依頼する場合、こうした準備は不要です。
配線工事
部材を調達した後、工事を行います。
具体的には
・配管工事(必要な場合)
・通線作業(配線の引き回し)
・成端作業(ケーブルとモジュラージャックの接続・加工)
を実施します。
疎通確認
配線工事の完了後、疎通確認を行います。
実際に接続ができるのか、通信速度が想定通り出ているのか、このような点について確認をします。
LAN配線工事にかかる費用
LAN配線工事の費用ですが、自分で行う場合と業者に依頼する場合とでは大きな違いがあります。
一番の違いは作業費がかかってくるかどうかという点です。自分でLAN配線工事を行うのであれば作業費は一切かからず部材費のみとなります。
業者に依頼する場合、条件によって費用が変わってきます。
LAN配線工事を自分で行う場合
自分で配線を行う場合、基本的に部材費しかかかりません。
そのため、費用としては18,500円~20,000円程度となります。
必要な部材は以下のとおりです。
・ルーター 12,000円程度
・HUB 3,000円程度
・LANケーブル(1本) 1,500円程度
・両端部モジュラージャック成端 2,000円程度
両端部モジュラージャック成端の代わりにLANコンセントを新規に設置する場合は費用が高くなります。
これ以外にも工具をそろえる場合はさらに費用がかかります。
加えて、条件によっては追加で作業が発生します。必ずしもこの金額で配線工事ができるわけではないことに注意しましょう。
LAN配線工事を業者に依頼する場合
業者に依頼をする場合は、作業費がかかるため自分で配線工事をする場合よりも費用がかかります。さらに、条件により費用も変わります。
そのため、費用は約50,000円となります。
大まかな費用は以下のとおりです。
・作業費 25,000円程度
・ルーター 12,000円程度
・HUB 3,000円程度
・LANケーブル(1本) 1,500円程度
・ネットワーク設定費 8,000円程度
このように、自分で作業をするのに比べると費用は高くなってしまいます。
ただし、難しい工事や設定費が含まれていることから単純に費用が高いというわけではありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
LAN配線工事は、
・計画作成
・現状確認
・配線設計
・部材調達
・配線工事
・疎通確認
といった数多くの作業があることがわかりました。
自分で配線工事を実施することもできますが、配管がある場合は資格が必要となりますし、複雑な工事を行う場合は想定外の事項に遭遇することもありえます。そのため、専門的な知識が必要になることもあります。
費用の面においても、自分で配線工事を実施した方が安く費用を抑えることができると思いがちです。しかし、工事内容によっては業者に依頼した方が、かえって安くなる可能性もあります。
LAN配線工事を考える際には、自分で作業をする前に業者に依頼してしまうことも視野に入れておく方がよいかもしれません。